HJに製作記事
楽勝だと決めつけていたので、
「ディオラマにしよう。1/8ならフィギュアはお決まりの女の子だな、ウッシッシ。」
などと妄想を練っていたところ、ホビージャパンに製作記事が掲載されている事実を会員のS氏(模型店UFO店長、モデルアートライター)に教えられたのだった。あらためてキットのパーツ(まだ袋から出してもいなかった)を見てみると、スポークなどはHJの作例と比べれば全く実感に乏しく、プラスチック成型の限界とはわかっていながら自作しなければならないと思うようになってしまった(雑誌の記事に踊らされるとはこのことですね)。
スポークの自作
HJの記事によるとスポークを切り離し洋白線で張り替えることになっていた。しかし自分は”洋白線”なるものを見たことがないのでS氏に聞いたところ、田舎の悲しさで、「市内で売っているのを見たことがない。」という。真鍮線にして塗装をするのも悲しいので、何か身近な材料でいい物はないかと考えていたら・・・・・ありました。
一般的なものではないが、自分にとっては注射針は商売道具の一つ、しかも使い捨て、長さもぴったりで最適であった。スポークを全部切り離して張り替えるのは元の位置に戻す自信がないので、1本ずつ行った。
写真の左がキットのまま、右が張り替え後(陰の関係であまり違いがわからない。要するに写真も下手)。
フレームの修正
金型の関係かキットのフレームの内側に板状の突起が出ているので、ノミとカッターで削り、円形になるようにペーパーがけした。
組み立て・塗装
ケーブルはモデラーズの0.56mmプラグコード(黒)を使用しフレームを接着、パテで溶接痕も再現した。
クランクの赤い丸はくり貫いて5mmプラ棒をさし込み、中心に太めの注射針を入れた(後で資料を確認したところ、ここは本当は窪んでいるが、面一になってしまった)。チェーンリングにも五カ所注射針を入れた(注射針の部分は実物では6角ボルトになっている?)。
チェーンは上から見るとのっぺりしているので、継ぎ目の部分にドリルで穴を開け、カッターでカリカリ削って穴を横長にした。
ほとんど塗装が終わって組み上げる段になって、フロントフォークの蛇腹が無いのが気になってきた(この部分はただフラットブラックを塗るつもりでいた)。ちなみにフロントフォークの塗装は、指定ではカッパーになっているが、実車写真を見るととてもカッパーには見えない。ブラックのモデルもあるようだが、箱絵のイメージではブラウン系なので、塗料箱を漁って一番イメージにちかい色を塗っていた(以前に自作したWW IIアメリカ陸軍のジャケット色)。で、蛇腹であるが、組んだ後だとおおごとになるし、モデラーの性というのか気になると修正せざるを得ないのでいろいろ物色して、息子のウルトラマンストローを内緒で解体して使った(スマンm(_ _)m)。
ブレーキレバー、スイングアームの削り込み、ペダルのリフレクターの成型等を行い、全部品の塗装を終了した。この写真を撮った後で、フレームに付いているシートポストのリリースレバー(これもドリルで穴を開けカリカリ削ってあったがこれが災いして弱くなっていた)が紛失しているのに気が付いた(!_!)。机の上や床をなめるように探したが見つからず、箱の中を見たところ目的の部品は入っていないが、ビニール袋をとめていたホッチキスの針が目についたので、これを曲げて自作してしまった。
完成
部品数自体は少ないので、車体の組み立ては何の問題もなく終わった。タイヤのパターンが前後で反対向きということを知らず、自動車と同様同方向にしてしまったが、ホイールがビス止めなので簡単に修正できた。デカールは思ったより良質で、これも問題なかった。ホイール固定のナットは大きく目立つし、強度的に十分なので使用しなかった。唯一手こずったのはケーブルの接着で、本来ブレーキ等の突起にキットに付属の太いケーブルを差し込むようになっているが、0.56mmを使用したのでケーブルの方が細く、突起にドリルで穴を開け、ここに瞬間接着剤で固定した。
だんぶり展示会(97年7月12-13日)