ここでカッコイイアメリカ空挺部隊軍曹の登場!(^◇^;)。あまりにも情けないフィギュアだが、これは今から30年位前のMOCHI少年が当時発売されたアメリカ歩兵セット(4人組)を改造したもの。当時としてはかなり力を入れて塗ったものだけど、顔の絵を描くように目や眉のパーツを足していくとこうなってしまう(こともある)。細かく描くのがうまい人がやれば肌色→白目→瞳→睫毛→眉毛と描いていっても素晴らしい作品になるのだろうが自分にはできないし、やったとしても軍曹さんと同じようになるのは明白なのだ。自分なりに顔描きはかなり苦労していて今でも試行錯誤しているが、たまにメールで質問を受けるので2体選んで現在やっている方法(交差塗装法と言うらしい)を記録してみた。と言っても目が楽に描けるといった程度のもので、雑誌に載っているプロの54mmフィギュアとは比較にならないシロモノなのは言うまでもない。
全体にサフェーサーを吹いた後、目の部分全体にライトグレーまたはホワイトを塗る。この後の作業で失敗しても全部やり直ししなくていいように、ここまではラッカー系を使っている。次にエナメル系ブラウン等で黒目を描くが、この時点描すると丸くなってしまうので縦に線を引く要領でやっている。人間の瞳というのは解剖して取り出せば真円だが、ビックリした時とか以外は上下が眼瞼に覆われるので真円には見えない。
周囲を目の形に塗り残すようにフラットブラウンで塗りつぶす。細かく描くよりは細かく塗り残す方が楽だということが実感できる。この時点でフラットブラウンが目の中に入ってしまったらエナメルシンナーで洗眼してやり直す。
次に同じ要領でフラットブラウンの睫毛を線状に塗り残すようにして顔全体にエナメルの肌色を塗る。この時上の睫毛より下の方が太くなるとケバい付け睫毛のようになるので下の睫毛、特に外側は肌色で塗りつぶしてしまってもよい。
今回は顔の本塗装をホルベインの油彩で行った。ジョーンブリヤンという由緒正しい名前の肌色が少し明るい色なのでこれそのものをハイライトにし、これにバーントシェンナという名前のコゲ茶を混ぜて肌色の基本色を作っておく。帽子の鍔の下、目の下、鼻の下・横から頬の下、口・顎の下など、シャドウになる部分にバーントシェンナを塗った。さらに頬の赤みには基本色にレッドを少し混ぜた色を使った。
顔のサイドの部分はジョーンブリヤンにバーントシェンナを(基本色より多目に)混ぜた暗めの色を塗った。この辺は雑誌を参考にしたが、自分自身まだ試行錯誤しているので今回はこの順番で塗ったということ。
残りの部分を基本色で塗りつぶし、さらに額、鼻先、頬の上、顎・耳の先など、ハイライトになる部分にジョーンブリヤンそのものを塗る。境界はブレンディングするが、油絵の具は乾きが遅いので乾いた筆で時間をかけてできる。最後に唇を基本色にレッドを多目に混ぜた色で塗った。左の人の出っ歯はエナメルのホワイトで塗ってあげる。
眉毛はバーントシェンナ(でなくてもいいが)やブラックで描いて全員の顔描き終了、少なくとも空挺部隊の軍曹さんよりはいい顔だと思うので一安心。
と思っていたら机の横に資料にしようとかなり前に取り出しておいたLDジャケットがぁ!。よく見たらこの写真をモデル化したものだったんですね(^^;。まあこれがあっても作品の出来が良くも悪くもならないと思うので大勢に影響はないけど、こうして見ると顔が全然違っている(犬もいないし(^^;;)。フロントウインドウもなくていいんでしょうね。まあ年内完成を目標としているのでこの写真とは関係なく作業を進めることにする(^^;。